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天皇陵の解明が進むのか [古代史・古墳時代]

2007年元旦の読売新聞に次のような記事が出ていた。
「宮内庁が陵墓立ち入り調査容認、古代史研究前進に期待」という見出しで、宮内庁が、これまで原則的に立ち入りを禁止してきた天皇陵などの陵墓について、広く学術団体の「見学」を認めることを決めたそうである。


記事から引用すると、「陵墓公開をめぐっては、日本考古学協会など15の歴史関係学会が2005年7月、大阪府堺市の仁徳天皇陵(大山古墳)など11か所について、立ち入り調査を認めるよう宮内庁書陵部に要望していた。
 これに対し同庁は、歴史関係に限らず、動植物学などの学術団体にも門戸を開くことを決定。見学は当面、各学会1人とし、立ち入りは墳丘の1段目の平たん面までとする——などの条件付きで、要望があった陵墓の見学を認めることを先月下旬、同協会に伝えた。宮内庁はこれまで「皇霊の静謐(せいひつ)と安寧」を守るためという理由で、陵墓立ち入りを原則として拒絶してきたため、そのほとんどが陵墓に指定されている巨大前方後円墳の調査ができず、古代史研究の大きな障害となっていた。古代の天皇陵の多くが指定が間違っているとされているが、築造年代などを明らかにする手がかりが得られれば、被葬者の真偽を論議する契機になると期待が高まっている。」
この記事でわかることは、宮内庁が関係学会の要望を受けてこれまでのかたくな姿勢をやや後退させたこと、ただし「見学」だけで「発掘」ではないこと、立ち入りの場所もきわめて限定的であることだ。
調査が進めば天皇陵の比定の多くが間違っていること、多くの天皇が実在しないこと、天皇家のルーツが半島や大陸にあることがわかってきて日本という国のアイデンティティが大きく揺らぐことを、ほかならぬ宮内庁自体がよく知っているはずだ。だからこれまで一般人はもちろん、専門家や学者の立ち入りすらかたくなに制限してきた。
その姿勢が若干変わったことは半歩前進と言えるだろう。これから見学がさかんに行われ、レポートが出され、多くの国民が陵墓と言われている巨大古墳の解明を望む状況になれば、発掘も遠い夢ではないだろう。そうなると考古学者や歴史学者は自分たちの学説が間違っていたことを認めねばならない事態も予想される。もちろん歴史教科書も古代の記述を大幅に書き改めなくてはならない。
そんな夢想が限りなく脹らんでいくような元旦のニュースだった。


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コメント 2

RASCAL

TBありがとうございます。
基本的に私のブログは一に市民ランナー、二にアニメオタク、三に酒飲みのブログなので、歴史の話は50回に1回くらい?

でも今までの宮内庁の態度には腹を立てていました。
例えば、継体天皇陵は、現在宮内庁が比定しているものではなく、その近くにある、立ち入り自由で荒れ放題になっている今城塚古墳の方であるとする見解が一般的らしいです。
継体天皇陵を発掘調査して今城塚古墳と比較対照し、その上で今城塚の方が継体天皇陵である可能性が高いということになれば、そちらを継体天皇陵として保守管理するのが、「静謐を守る」ということなのではないでしょうか。

例えば、神武から開化までの9代の天皇については、一般的に架空の人物とされています。この神話時代の天皇陵を発掘調査することにより、おひとりでもその実在が確認できたら、いや、2~3世紀の有力者の古墳であると言う事だけでも確認できたら歴史的大発見です。
一方、もしそれらがどう考えても天皇家に関わる古墳ではありえないなら、税金でこれを管理する事は国民に対する背信行為であり、すぐさま正されなければなりません。

立ち入り禁止の本当の理由は、例えば、天皇陵の比定が片っ端から間違っているとかの、宮内庁にとって居心地が悪い事実が出てくるのが嫌だからではないでしょうか。そうだとすれば、真実を見ようとせずに問題を先送りする、前例に倣って改革を拒否する、正しい仕事をしない、悪しき官僚主義の典型ではないでしょうか。

なんて、長々と書いてしまいましたが、私のブログにあきれないで、時々除いてみてくださいね。
by RASCAL (2007-01-04 22:42) 

yui

RASCAlさん、コメント &TB ありがとうございます。
(現)継体天皇陵と今城塚古墳が対照的な扱いをされていることは私も聞いています。今城塚は発掘の結果、我が国で最大規模の、有名な家形の埴輪が出土しました。大王塚にふさわしいものだと思います。このように間違えられた天皇陵がほかにもたくさんあるものと思われます。歴史の真実を解明し後世に伝えて行くことをしなければ、どうして「美しい国」といえるのでしょうか。
もっとも天皇陵でないことがわかっても、その古墳が史跡としての価値があるなら私は保存すべきと考えます。そもそも天皇陵だけが別格という考えそのものがおかしいと思っています。
発掘が実現すれば宮内庁や通説を唱え続けている考古学者にとっても都合の悪い事実が浮かび上がってきそうですね。
RASCALさんのブログにも時々遊びに行きます。時には歴史についての話もお願いいたします。
by yui (2007-01-07 00:05) 

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